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2017-10-04

和紙旅行@新花巻・平泉・陸前高田・石巻


今年のNPO法人PIARASの和紙旅は、東北へ。新幹線で新花巻駅へ着き「ケンジの宿」へ前泊。中はログハウスで、広い!
朝の新花巻駅周辺はとっても静か。この後、メンバーと合流しレンタカーで宮沢賢治記念館へ。

今回訪問したのは岩手県花巻市の「成島和紙工芸館」。東和町(現 花巻市)成島で作られはじめた成島和紙は300年以上の歴史を持っており、地元にたまたま生育している「楮」という木の皮を原料に、「ノリウツギ」を混ぜて漉いている。以前は50軒も漉いていたのだが、今はここ1か所のみになったという。2017年2月には、市の無形文化財に指定されたという賞状が飾られていた。


これが楮。栽培しているのではなく、元々自生しているそうだ。

恒例の手漉き和紙体験。 色々な色にチャレンジできる。

管理人の作品。薔薇のつもりだが「カスタードパイみたい」「おいしそう」と言われた。模様は指で跡をつける。

和紙の原料を煮る窯。


小学校からも伝統工芸学習のために訪問している。
成島和紙の和紙は、東北に自生するノリウツギを使って漉かれるため、きめが細かく丈夫な手漉き和紙だ。

メンバーの作品を熱で乾かしているところ。

お昼は平泉でわんこそばに初挑戦。競技大会ではないのでマイペースに食べられるのだが、一度に18杯も登場。すごい迫力。




 平泉の寺の数々。中尊寺、毛越寺ほか、数々の寺が並ぶ。この周辺の建築や遺跡は世界遺産に指定されただけあって、多くの観光客でごった返していた。




夜は山王山温泉 瑞泉郷へ。

岩手県のゆるキャラ「そばっち」。
朝の窓。

2日目は宿を出発し、 車で石巻へ。途中3時間ほどドライブで窓を見ると、お米が干してあるという。

陸前高田方面の海は澄んだ青緑色だ。太平洋側の海は、日本海の寂しい海とは全然違って明るい。



陸前高田は街全体が復興中で、一面に盛り土をしている真っ最中。実際に回るとすごい規模で、とても低い土地に学校があったり、少し高い土地に神社があったり、また奇跡の一本松も見えた。一本松はそのすごく背が高く細かった。 道路もカーナビが全く逆方向でアナウンスしていて、メンバーのgoogleマップ頼みでようやく石巻へ。2011年にテレビで見たあの土地にようやくやってきたのだ。


 宮城県石巻市「西光寺」へ到着すると、中では大音量のゴスペルが流れていた。何事かと思ったら、震災後にシアトルからゴスペル隊が歌いにやってきて、その前向きな歌に大変励まされたせいだそうだ。
航空写真のbefore afterを見せてもらったら、町全体がはっきりと消失していた。石巻市では10人に1人が直接の遺族なのだそうだ。新花巻の宮沢賢治記念館は震災後にできたのだが、明治にも昭和にも大津波があったという掲示があり、歴史的にそういう土地ということを高齢者は知っていたが、自治体は人口増や財政確保のためか人が住んでも良いという指定にしたそうだ。
現在ここでは地域の遺族の方々などを集めて、月1回の祈りを精力的に開催している。社会的に震災が少しずつ風化していく中、遺族は家族を亡くした苦しみが数年ごときで薄れるわけはなく、表面上世間には表現しないようにして何とか取り繕うのだが、PTSDでシャワーも浴びられないような心理状態の人もいる。ここの寺は、お互い本音を言い合えて精神的安全を確保する貴重な場所として存在している。お経を現代語訳したプリントを配布したり、創作活動などを通じて、心のバランスを少しでも取れるよう活動しているのだそうだ。

今回は、そのような活動の一環として、ベアマスコットに成島和紙を含む手漉き和紙を自由に貼ってオリジナルを作るというワークショップを行った。皆さんとても楽しそうな表情でつかの間を過ごしていた。震災から年月が経ったが、東京のメディアではもうあまり報道されなくなった現場を間近に見るのは貴重な体験だった。